プロットとテリング

12月 29, 2012
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ストーリーというのは、筋立て(プロット)と、語り(テリング)の2つで成り立っています。

 

落語にたとえると、噺の筋がプロットで、噺家の話し方がテリングです。

 

たとえば、

同じ「目黒のさんま」を演じているのに、圓楽と馬生のそれとでは、味わいが全然異なります。

 

で、私たちが気を付けなければならないのは、プロットを作りながらテリングにもこだわってしまうことです。

 

だから、書き出せないのです。

 

この2つを同時並行できるのは、一部の天才だけでしょう。凡人には無理です。

 

圓楽も馬生も、「目黒のさんま」の筋立てをよく理解してから、自分にしかできない語りを考えています。

 

偉大な落語家にしてそうなのだから、私たちもまず、筋立てをきっちり整えることから始めるべきですね。

 

 

たとえば、シンデレラなら、

(1)貧しい可哀想な娘がいた。

(2)魔女が現れて魔法をかけたことから、王子様と出会った。

(3)王子様と泣く泣く別れたが、娘のことを忘れられない王子様は国中を探した。

(4)めでたく、娘と王子様は結婚した。

 

 

まず、このような「筋立て」が先にあって、そこにどのようなエピソードをちりばめたら印象的、感動的か?

という「語り」を付けていくわけです。

 

 

ストーリーを人間の身体にたとえると、骨格や筋肉が「筋立て」にあたり、

表情や身振り手振りが「語り」に相当します。

 

豊かな表情も身振り手振りも、しっかりとした骨や血肉があるからこそ、成り立つわけです。

 

つまり、筋立てのキチンとしていないところに、

いくら気の利いたフレーズを散りばめても何の役にも立たないのです。

 

だから、基本テキストでは、「語り」について一切の話をあえて避け、

ストーリーの構成(筋立て)についてのみ、解説してきたのです。

 

基本テキストではとっかかりとしてPASONAと起承転結を用いることにより、

「筋立て」を意識しなくとも、筋が立つように説明しました。

 

つまりは、プロットの訓練をしていただいたわけです。

これが出来て初めて、「語り方」を練りに練っていけば良いのです。

 

 

ところが、書けない人というのはどうでしょう?

 

プロットとテリングをごちゃ混ぜにして、同時並行的な展開を試みます。

で、頭がこんがらがって途中で投げ出します。

 

私もやってみたことがあるのですが、まあ無理です。

 

なので、天才的な試みは断念していただき、まずはプロットに集中しましょう。

 

 

(1)口の臭いオヤジだいた。それが原因で大好きな娘さんから嫌われていたのだ。

(2)一念発起して口臭外来に通った。大金をつぎ込んだので完治すると思った。

(3)完治しなかった。で、試しに自宅でできる教材に取り組んだ。なんと全額返金保証がついていた。

(4)期待していなかったのに、完治した。娘さんに喜ばれた。

 

 

こんな程度のプロットが作れれば、まずはいいのです。

ここに、表情や身振り手振り(語り)を後から加えていくのです。

 

まだ書き出しすら苦労されているメンバーさんは、上記のシンデレラや口臭のサンプル程度の

プロットを書き出すところから始めてみてください。

Updated: 12月 29, 2012 at 12:01 am